国のジビエ消費への取り組み
当ページでは国の省庁によるジビエ消費への取り組みをご紹介しています。
国産ジビエ認証制度開始
概要
食肉処理施設の自主的な衛生管理等を推進するとともに、より安全なジビエの提供と消費者のジビエに対する安心の確保を図ることを目的としており、衛生管理基準及びカットチャートによる流通規格の遵守、適切なラベル表示によるトレーサビリティの確保等に適切に取り組む食肉処理施設の認証を行うものです。
野生鳥獣の解体頭・羽数(平成30年発表分)
食肉処理施設が平成28年度に処理した野生鳥獣の解体頭・羽数は89,230頭・羽で、シカが55,668頭(解体頭・羽数計に占める割合62.4%)、イノシシが27,476頭(同30.8%)、
その他鳥獣が6,086頭・羽(同6.8%)であった。
野生鳥獣のジビエ利用量
野生鳥獣のジビエ利用量は1,283tで、食肉処理施設における食肉の販売量が1,015t
(ジビエ利用量合計に占める割合79.1%)、ペットフードの販売量が150t(同11.7%)、
自家消費が84t(同6.5%)、解体処理の請負が34t(同2.7%)であった。
このうちシカの食肉に占める割合は65.6%
イノシシが33.8% その他の鳥獣が0.7%
国のジビエ消費への取り組みまとめ
筆者所見
シカ肉は現在イノシシの約2倍の消費量になっているのですね。意外でした。
数年前のネット上の情報から、「それほど定着してないのでは?」といった懸念をちらほらと見かけますが、現在は着実に浸透している状況と見て取れます。
当サイトを作成するにあたって、「有害鳥獣駆除」の一連の経緯を知るに至りました。
食べるわけでもなく、感謝されるでもなく、ただ人間にとって都合が悪いというだけで処分されていたとするならば、
せめて手を合わせて「いただきます」と言える状況にならないだろうか...
そう考えるのも自然な流れなのかもしれないですね。
鹿肉のヘルシーさは、当サイトでご案内してきたとおりです。
ただ処分するだけなんて、”ほんとうにもったいない”ですし、無駄死にに対しては、なんと表現すればよいのか。。
余談になりますが、当サイトの記事を作成している途中、映画「アバター」で狩猟の訓練中、「仕留めた獲物に祈りを捧げるシーン」があり、それを幾度となく想い起こされました。
アイヌや、インディアンにも同じような儀式があります。
食料となる肉や毛皮を人間にもたらしてくれるのは獣の姿をした神で、本来の魂がいる場所に戻してやらなければならない。
それが”感謝して祈ること”なのだそうです。
一昔前に宮崎県で口蹄疫が流行し、食されることのない30万頭もの命が失われました。
畜産農家の方が涙ながらに、
「無駄死にさせてしまった事がなにより悔しくて悲しい」
と言っていたのが印象的でした。
同じ「死」でも命の糧として感謝されるのと、そうでないのでは違うものなのかな...と当時は考えさせられました。
以来、食事ではできるだけ感謝を込めて「いただきます」を言うようにしています。
(と書いたものの、仕事や時間に追われていると忘れてることもあったりして...今反省中です)
数字の上では、官民一体となって取り組んできた結果が着実に実を結んで来ています。
私達消費者も消費していくなかでジビエに対して少しでも理解を進め、命の糧への感謝を忘れない食文化の一員でいる事ができればなと思っています。
たくさん食べて、たくさん感謝しましょう。
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筆者:うまい鹿肉 和田 監修:大久保
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